筆者がタウンエースバンを車中泊仕様のベースに選んだ理由


「車中泊」、なんかワクワクする響きですよね。

僕の場合、妻がYouTubeで車中泊動画を見始めたのがきっかけで、すっかりその魅力にハマってしまいました。釣り好きの僕としては、「遠征先で時間を気にせずのんびりできるじゃん!」と一気にテンションが上がったのを覚えています。

でも、いざ始めようと思っても、どんな車を選べばいいか迷いますよね。ハイエースや軽バンなど、選択肢はたくさんあります。

そんな中、僕が車中泊のベース車として選んだのは、トヨタのタウンエースでした。

今回は、僕と同じように「どの車にしようか…」と悩んでいる方に向けて、なぜ僕がタウンエースを選んだのか、そして実際に使ってみてわかったメリットデメリットを正直にお伝えします。

車選びで失敗しないためのヒントとして、ぜひ最後まで読んでみてください。


僕がタウンエースを選んだ3つの理由

車中泊用の車を探し始めたとき、最初に候補に挙がったのはやはりハイエースでした。でも、僕の自宅は横浜の古い住宅密集地で、道幅がとても狭いんです。特に、自宅への通路には幅が約190cm程度しかない場所があって、ハイエースだと通行するのがギリギリ。自宅の駐車場も自転車やバイクを置くとかなり窮屈になるため、もっとコンパクトな車を探していました。

そんな時、中古車サイトで見つけたのがタウンエースでした。それまで乗っていた車の売却費用で、ちょうど良い程度の安い中古車が見つかったんです。そこで、**「まずはこれで徹底的に車中泊仕様のDIYを試してみて、もし気に入ったら数年後に新車で買い直そう」**と妻と話し、タウンエースの購入を決めました。

購入の目的が「普段使いもできる本格的なキャンピングカーを作る」ことだったため、DIYのしやすさを考え、バンコンのベースとして人気のタウンエースを選んだというわけです。


タウンエースの車中泊カスタムで感じた3つのメリット

実際にタウンエースを車中泊のベース車として使ってみて、僕が特に良かったと感じる点は以下の3つです。

1. 空間が広くDIYしやすい

タウンエースは商用車なので、荷室に余計な凹凸がほとんどなく、床もフラットです。これにより、ベッドや棚などのDIYが格段にしやすくなります。乗用車ベースだとデッドスペースができてしまいますが、タウンエースなら空間を効率的に使ってオリジナルの居住スペースを作りやすいです。

2. 狭い道も安心!コンパクトなサイズ感

先述の通り、僕の自宅周辺は道幅が狭いのですが、タウンエースは全長が短く、運転席の位置も高いため、運転中の視認性がとても高いです。小回りも利くので、狭い駐車場でもストレスなく駐車できます。これは、普段使いでも大きなメリットだと感じます。

3. カスタムパーツが豊富で個性を出しやすい

タウンエースは長年大きなモデルチェンジをせずに販売されているため、外装・内装問わず、社外のカスタムパーツが豊富にあります。これらを活用すれば、商用車っぽさを消して、自分だけの個性的な車に仕上げることも可能です。DIYに自信がない方でも、パーツを組み合わせるだけでカスタムを楽しめますよ。


タウンエースの車中泊で後悔しないための3つのデメリット

一方で、やはり商用車ベースなので、「ここはもう少し改善してほしいな…」と感じる点もいくつかあります。

1. 乗り心地と居住性は乗用車に劣る

長時間の運転をすると、体が痛くなりやすい簡素なシートが使われています。特に後部座席はリクライニング機能やヘッドレストがないため、同乗者の乗り心地はお世辞にも良いとは言えません。また、商用車は遮音性が低いため、エンジン音やロードノイズが大きめです。もし乗用車として快適に使いたい場合は、デッドニング加工などの対策が必要になるでしょう。

2. 走行性能は期待しない方がいい

タウンエースは貨物車として、積載時の安定性や耐久性を重視して設計されています。そのため、軽快な加速やスムーズな走りは期待できません。1,500ccのエンジンにターボが付いていないため、上り坂や高速道路での追い越し時には少しパワー不足を感じることがあります。

3. 維持費に手間がかかる

タウンエースは商用車の4ナンバーのため、車検は毎年(新車時は2年)となります。これは、乗用車の5ナンバー車が2年ごとの車検であることを考えると、手間とコストがかかる点です。ただし、4ナンバーは自動車税や重量税といった法定費用が5ナンバー車より安いというメリットもあります。この辺りは、トータルでかかるコストを比較検討してみるのが良いでしょう。


バンコンとキャブコンの違い

車中泊の車を調べていると、「バンコン」や「キャブコン」という言葉をよく耳にすると思います。簡単に違いを説明しますね。

  • バンコン(バンコンバージョン): 商用バンをベースに、内装を架装したキャンピングカーのこと。タウンエースやハイエース、NV200などがベースになることが多いです。普段使いもできるサイズ感が魅力で、DIYでのカスタムも人気です。
  • キャブコン(キャブコンバージョン): トラックの荷台部分に、居住スペースとなる箱型のシェルを載せたキャンピングカーのこと。居住空間が広く、ゆったり過ごせるのが最大のメリットです。ただ、サイズが大きくなるので、駐車スペースや狭い道での運転に注意が必要です。

僕が目指したのは、「普段使いもできる本格的なキャンピングカー」だったので、バンコンを作れるタウンエースを選んだというわけです。


タウンエースの基本スペック

タウンエースの魅力をお伝えする前に、まずは基本的なスペックを確認しておきましょう。

【現行モデル(2023年時点)】

項目スペック備考
全長4,065mm狭い道でも取り回しやすいサイズ感
全幅1,665mm乗用車と変わらない幅で運転しやすい
全高1,930mm立体駐車場もほとんどの場所でクリア可能
エンジン1.5L 直列4気筒燃費はWLTCモードで12.9km/L(2WD AT)
最大積載量400kg~750kg荷物をたくさん積める商用車ならではの強み

※グレードや駆動方式によって数値は変動します。

【ちなみに、僕が乗っているモデル(S402M)】

項目スペック備考
全長4,045mm現行モデルより少しだけ短い
全幅1,665mm現行モデルと同じ
全高1,900mm現行モデルより少しだけ低い
エンジン1.5L 直列4気筒現行モデルと同じ
燃費11.6km/L(10・15モード)燃費基準は異なりますが、現行モデルより結構劣る印象です

結論!タウンエースはこんな人におすすめ

実際に使ってみて、僕はタウンエースにして良かったと心から思っています。もちろん、デメリットもありますが、それらを上回るメリットを感じているからです。

もしあなたが以下のいずれかに当てはまるなら、タウンエースはぴったりの選択肢かもしれません。

  • 本格的なバンコンをDIYで作りたい方
  • 1人〜2人でのんびり車中泊を楽しみたい方
  • ハイエースでは自宅の駐車場や道が狭くて入れない方
  • まずは安い中古車で試してみて、車中泊にハマったら次の車を考えたい方

逆に、もし「普段使いの快適性を優先したい」「フラットなベッドで簡単な車中泊ができればいい」と考えているなら、乗用車ベースの車種を検討する方が良いかもしれません。

車中泊用の車選びは、自分のライフスタイルや使い方をしっかりイメージすることが大切です。

この記事が、あなたの車選びの参考になれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!