タウンエースとVN200バネットを車中泊目線で比較してみた。

前述のとおり、僕の愛車は、2012年式のトヨタ・タウンエースバン(S402M)です。DIYカスタムのベース車両として、格安の中古車を手に入れて、あれこれと手を加える日々を楽しんでいます。

車中泊用の車を探しているときに、僕が最後まで迷ったのが日産NV200バネットでした。タウンエースとよく比較されるこの2台ですが、それぞれに個性があって、どちらを選ぶべきか本当に悩ましいですよね。

※なぜ筆者がハイエースやキャラバンではなく、タウンエースやバネットが候補なのかは以下より

筆者がタウンエースバンを車中泊仕様のベースに選んだ理由

今回は、僕自身の経験と、ネットや公式情報を調べた結果を交えて、タウンエースとNV200バネットを徹底的に比較してみました。どちらの車があなたの車中泊スタイルに合うのか、ぜひ見比べてみてください。

車両情報

タウンエース:

トヨタが販売する小型商用バン。シンプルで頑丈な作りが特徴で、DIYのベース車としても人気が高いです。僕の愛車である旧モデルも、現行モデルも基本的な設計思想は変わらず、長く愛されている車種です。

NV200バネット:

日産が販売する小型商用バン。乗用車のようなスタイリッシュなデザインと、FF(前輪駆動)による広々とした室内空間が特徴です。ちなみに、残念ながら2026年度末で生産終了が予定されており、後継モデルは2027年度に導入されるそうです。

サイズ比較

項目タウンエースNV200バネット
全長4,065mm4,400mm
全幅1,665mm1,695mm
全高1,930mm1,855mm
荷室長2,045mm(2名乗車時)1,900mm(2名乗車時)
荷室幅1,495mm1,500mm
荷室高1,305mm1,365mm

NV200バネットはタウンエースよりも全長が約30cm長く、全高は7.5cm低いのが特徴です。特に注目したいのは荷室高。NV200バネットの方がタウンエースより6cm高いので、車内で座ったときの頭上空間はNV200バネットに軍配が上がります。

スペック比較

項目タウンエースNV200バネット
エンジン1.5L直列4気筒1.6L直列4気筒
燃費WLTCモード:12.9km/LWLTCモード:12.2km/L

スペック上は、NV200バネットの方が排気量が0.1L大きく、パワフルに見えますが、カタログ燃費はタウンエースに分があります。どちらも商用車ベースなので、軽快な走りを期待するよりは、荷物を積んで走る安定性を重視していると考えておいた方がいいでしょう。

居住性比較

項目タウンエースNV200バネット
装備・インテリア非常に簡素。先進安全装備もシンプル。最新モデルは乗用車に近い装備も選択可能。
快適性エンジン音やロードノイズが大きめ。サスペンションが柔らかいのでふわふわした乗り心地。乗用車ベースの設計で、タウンエースよりは静粛性や乗り心地が良いという評価が多い。

タウンエースは商用車としての実用性を追求しているため、インテリアは非常にシンプルです。乗り心地も、貨物運搬時の安定性を重視した設計なので、空荷だとふわふわした感覚になることがあります。一方、NV200バネットは乗用車ライクな設計なので、乗り心地や静粛性でタウンエースを上回ると感じる人が多いです。

価格比較

項目タウンエースNV200バネット
新車価格約200万円~約210万円~
中古価格相場約80万円~200万円以上約50万円~250万円以上

新車価格は、タウンエースの方が若干安く設定されています。中古車市場ではどちらも人気があり、状態や年式、カスタム内容によって価格は大きく変わります。中古車で探す際は、走行距離やメンテナンス履歴をしっかり確認することが重要です。

車中泊カスタム比較

室内空間:

タウンエースはエンジンが座席の下にあるため、床がフラットで荷室を広く使えます。これに対して、NV200バネットはフロントにエンジンがあり、荷室の床が一段高くなっています。しかし、その分荷室の天井が高いため、中で立ったり座ったりする際の圧迫感は少ないでしょう。

カスタム容易性:

どちらも商用車として人気が高く、DIYカスタム用の情報やパーツが豊富にあります。特にタウンエースは、荷室がフラットなので、ベッドキットなどの自作がしやすく、初心者にもおすすめです。

[車中泊用として乗っている人の口コミ]

走行性能

タウンエース

良い意見:街乗りでは発進時の加速もスムーズで、問題なく走れるという声が多いです。キャブオーバーならではの高い視点と短いノーズで運転の視認性が良く、狭い道での取り回しが楽だという評価もあります。

悪い意見: 高速道路や上り坂ではパワー不足を感じるという意見が目立ちます。また、空荷だとサスペンションが柔らかく、ふわふわとした乗り心地になりがちで、高速走行時の安定性に不安を感じるという声もあります。

NV200バネット

良い意見: タウンエースよりはパワフルで、街乗りや高速道路でも不満なく走れるという評価があります。重心が低く設計されているため、乗用車に近い感覚で運転できるという意見もありました。

悪い意見: 荷物を積んでいない状態では、カーブで車体が不安定になる、グニャっとした姿勢になるという意見もあります。また、ハンドルの切れ角が足りず、駐車時に小回りが効かないと感じる人もいるようです。

居住性

タウンエース

良い意見: 荷室がほぼフラットなため、ベッドキットを設置しやすく、広々とした就寝スペースを確保できる点が評価されています。

悪い意見: 乗用車に比べてシートの質が簡素なため、長時間の運転で体が痛くなるという声が多いです。また、エンジン音やロードノイズが大きく、車内の静粛性は期待できないという意見が目立ちます。

NV200バネット

良い意見: 乗用車ライクな設計のため、タウンエースよりも静粛性や乗り心地が良いと感じる人が多いようです。また、荷室高が高いため、車内で座ったときの圧迫感が少ないという評価もあります。

悪い意見: 後部座席のリクライニング機能がなく、シートも硬めなので乗り心地は良くないという意見があります。また、夏の冷房の効きが悪いという声も見られました。

車中泊ベース車両として

タウンエース

良い意見
DIYのしやすさ:荷室の床が完全にフラットなため、ベッドキットなどのDIYがしやすく、初心者でも挑戦しやすいと評判です。
積載性の高さ:広い荷室を最大限に活用でき、大量の荷物を積むことができるため、本格的なキャンプにも適しているという声があります。

悪い意見
パーツの少なさ: ハイエースなどと比べるとアフターパーツが少なく、自分好みのカスタムをするには工夫が必要という声があります。
品質のバラつき: 中古車の場合、商用車としてハードに使われてきた個体が多く、状態の見極めが難しいという意見も見受けられます。

NV200バネット

良い意見
デザイン性と経済性: スタイリッシュなデザインで、日常使いにも違和感がなく、維持費も比較的安く抑えられる点が評価されています。
広々とした空間: 荷室高が高く、後部座席を畳むと荷室を広く使えるため、車内での活動がしやすいという声があります。

悪い意見
・荷室の床に段差があるため、フルフラットにするためのDIYに手間がかかるという声があります。
荷室の出入り: 荷室のステップが高く、出入りが少し不便だと感じる人もいるようです。

総合評価・まとめ

タウンエースとNV200バネット、どちらも車中泊のベース車として非常に魅力的です。僕がタウンエースを選んだのは、安い中古車で思いっきりDIYにチャレンジしたかったという理由と、見ていた車中泊カスタムのYouTube動画がタウンエースベースばかりだったため、自然と第一候補になったというシンプルな経緯からです。

タウンエースは、荷室をフラットに広く使いたい方や、DIYでオリジナルの空間を作りたい方におすすめです。

一方、NV200バネットは、デザイン性も重視したい方や、車内で座って過ごす時間の快適さを優先したい方に向いているでしょう。

どちらを選ぶかは、あなたのライフスタイルや、何を一番重視するかで決まります。ぜひ、この比較を参考に、あなたにぴったりの一台を見つけて、最高の車中泊ライフを始めてみてください!