前回の記事では、僕が妻と二人で挑戦した「天井と荷室のデッドニング・断熱DIY」についてお話ししました。正直、天井剥がしは地獄のような作業でしたが、その分、効果はなかなか満足できるものでした。
今回は、その作業から少し期間を空けて、残りの「各ドア・運転席・エンジンルーム」のデッドニング・断熱作業に挑戦しました。作業は決して楽ではありませんでしたが、これをやり終えたことで、僕たちのタウンエースの快適性は格段に向上しました。
この記事で、デッドニング&断熱作業は完成になります。(その①は以下より)

騒音と暑さにサヨナラ!デッドニング作業第2弾の始まり
前回の天井と荷室のデッドニング・断熱作業を終えた後、僕たちは若干燃え尽きていましたが、そうだ!まだ半分だった。なんなら、運転席や助手席の足元から伝わるエンジンの熱や、ドアを介して入ってくるロードノイズ対策はここからが本番じゃないかと。
天井剥がしのトラウマを振り払いながら、仕上げの防音・断熱作業を行うことにしました。
- 各ドアの内側:サイドドア(後部座席)、バックドア、運転席・助手席ドア
- 運転席・助手席の床:足元からの騒音と熱をシャットアウト
- シート下(エンジンルーム):エンジンの熱を直接抑える
これらの作業をすることで、車内全体の静音性と断熱性をさらに高め、普段の移動や車中泊時により快適な環境になると思います。
【作業準備】各部の内装パネル・カバー外し。
デッドニング作業を始める前に、まずは各所の内装パネルを剥がす必要があります。この作業は一見簡単そうに見えますが、結構コツが必要な場所が多々あります。
パネル・カバーの取り外し
作業は、バックドア→サイドドア→運転席・助手席の足下→エンジンルームの順に進めました。
ここは比較的シンプルな作りです。内装はがしでトリムクリップを外すだけで簡単に取り外せます。

※ハッチの内側から開閉する機能を後付けする場合、このタイミングで施工しておくと効率的です。
このパネルは、ドアのロック開閉レバーと窓を開けるハンドルが付いています。

これを外すためには両方ともコツがいるのですが(前情報無しの初見じゃ絶対外せないのですが、、僕はYoutubeで見て知りました)隙間にタオルを差し込み、タオルを下に引くと、ピンが外れます。尚、開閉ハンドルはドアとのパネルの隙間。窓の回転ハンドルは丸いカバーとハンドルの間にタオルを入れます。


レバーとハンドルが外れたら、バックドア等と同様で内装はがしでパネルを取り外します。


持ち手部分はカバーを取るとネジが出てきます。

ネジを外します。その後、トリムクリップを外します。 GLグレードの場合は、電動ウインドウやスピーカーのコネクターを忘れずに外しましょう。

運転席・助手席ドア内側パネル・後部座席のサイドドア内側パネルを取り外すと、ビニールが出てくると思います。これは「サービスホールカバー」と言って防水・防音等のためについているそうですが、このビニールを一旦取り外します。

運転席・助手席下のカバーやステップをすべて取り外します。ステップはねじ止めされているのでドライバーでネジを取り外します。

シートを倒し、エンジンルームを出すと、シートの裏側に写真のようなカバーがついています。

カバーは爪で止まっているので爪を曲げてカバーを取り外しておきます。



トリムクリップ破損の失敗談
僕のタウンエース(S402M)は年式が古いため、トリムクリップ(プラスチック製)が硬化していました。プラスチック製の内装はがしだと、クリップが弾力で破損してしまったり、パネルを傷つけたりしてしまい、とても苦労しました。

クリップをかなりの数破損してから、金属製の内装はがしを近所のイエローハットに買いに行き作業したところ、クリップをあまり破損させずパネルを外すことが出来ました。が、、、結局半分程度トリムクリップを破損させる結果となりました。。。

作業後にAmazonで予備のクリップを買い足す羽目になったので、あらかじめ予備を用意しておくことをおすすめします。
【実践編】部位によって違う!効果的なデッドニング・断熱方法
またすごい長い記事になりましがが、ここからが本番。
パネルをすべて外したら、いよいよデッドニング・断熱作業です。各部位の特性に合わせて、材料の選び方や貼り付け方を工夫しました。
※なんだかんだパネル外すの1時間くらいはかかるかもです。
各ドアの内側&後方サイド・ハッチ裏
ドアの内側にあるメンテナンスホール(サービスホールカバー)は穴が小さいので、デッドニングシートは小さくカットして貼り付けました。断熱材は、厚みのあるアルミタイプではなく、綿タイプの吸音・断熱材を使用しました。


スピーカーの交換について
僕のタウンエースは中古で買った段階でスピーカーが社外品に変えてあったので作業はしていませんが、純正スピーカー(ネットで情報を見るに結構音質はアレらしいヤツ)を交換する際はデッドニング時が便利です。
運転席・助手席の床
ここはエンジンからの騒音と熱が最も伝わりやすい場所なので、特に念入りに施工しました。厚みを抑えつつも高い効果を得るために、デッドニングシートとアルミタイプの断熱材を組み合わせて貼り付けています。


シート下(エンジン真上)
エンジンルームのカバーを外した内部です。ここはエンジンの熱がダイレクトに伝わるため、断熱が非常に重要です。吸音効果のある綿タイプの断熱材は避け、熱対策として、デッドニングシートの上からアルミタイプの断熱材を施工しました。



これが結論!デッドニング・断熱DIYの驚くべき効果
これで、タウンエース全体のデッドニング・断熱作業は完了です。パネル類はその日にカバーを張り替え全部戻しましたが、天井はウッド化するまでしばらくこのまま乗ってました(笑)

防音面
施工後の静音性には、本当に驚きました。高速道路を走っても、以前のように隣の席の会話が聞こえないといったことはなく、普通に会話できるようになりました。
特に感動したのは、音楽を聴いている時です。施工前は、好きな曲を聴いてもロードノイズがひどく、歌詞がほとんど聞き取れませんでした。しかし、デッドニング後はまるでセダンに乗っているかのように音がクリアになり、音楽も十分に楽しめるようになりました。
断熱面
この作業を行ったのが真夏前だったので、エンジンの熱対策の効果は比較できていませんが、運転席の足元から伝わる熱はだいぶ抑えられているように感じます。その後、夏を迎えましたが、やはり完全に熱を遮断するのは無理なようでやっぱり暑さは感じましたが、我慢できないほどではありません(タウンエースはキャビンのエアコンがやたらよく冷えるので)
まとめ:DIYは経験が財産!次のカスタムへ繋がる一歩
作業工程まとめ
僕が実際に挑戦したタウンエースの車中泊カスタムの中でも、一番最初にやるべきと思っているデッドニングと断熱作業についてこれですべて終了です。終わってみると全カスタム工程の中で一番長くやってたような気がします(途中でフロアパネルの作成やドアパネルの生地張り替え、内側からバックドア開閉機構等作っていたので)
この作業は商用車ならではの作業ですが(一般車もデッドニングする人いるみたいですが)元の装甲がペラペラな分、施工後の変化実感は抜群で終わってみる楽しかったです!
この工程のポイント
- 内装はがしは金属製を使おう!
- トリムクリップは壊れるものだと思って予備をある程度の数用意しよう!
- スピーカーの交換はこの作業の時に!
- サイドパネルの生地張り替えや内側からバックドア開閉機能はこの作業中に!
今回の作業で使った部材・工具

トリムクリップ
【Deepa Ribusu】 90467-10161 トヨタ対応 トリムクリップ 20個セット:1,080円(amazon参照)
これはとにかくあった方が良いかと思います。僕はだいぶ破壊してしまったので30個くらい必要だったので、2セットとなってます。
前回①から引き続き使用した部材・工具

万能ばさみ
WORKPRO 万能ハサミ:現在売り切れみたいですが1000円くらいでした。
万能ばさみは1000-3000円程度で色々売っていますので正直何を選んでもよさそうですが、必ず1個は持っておいた方がよいと思います。
デッドニングシート
Kaitou デッドニングシート 吸音材 5m:3816円(amazon参照)
レビューを見る限りなかなか評判の良いデッドニングシートです。僕たちは5mのシートを2個買いましたが、タウンエース全体の処理で2本目は半分程度余ってしまいましたが、1個では足りない印象です。
デッドニング&断熱①と②でかかった概算総費用:約35,000円