「FFヒーターって何?」「サブバッテリーって何に使うの?」
車中泊を始めようと情報を集めていると、聞きなれない専門用語がたくさん出てきて、少し戸惑ってしまいますよね。
この記事では、僕自身が車中泊を始めるにあたって学んだ、キャンピングカーや車中泊に関する用語をまとめました。これから車中泊を始めたい方はもちろん、すでに始めている方も、ぜひ参考にしてみてください。
車種・形態に関する用語
バンコン (バン・コンバージョン)
商用バンをベースに内装をカスタムしたキャンピングカーのこと。比較的コンパクトで、外見は通常のバンとほとんど変わりません。普段使いしやすいのが最大の魅力です。僕の愛車であるタウンエースバンも、このバンコンに分類されます。
キャブコン (キャブ・コンバージョン)
トラックの運転席(キャブ)の後ろに、箱型の居住スペースを架装したキャンピングカーです。居住空間の広さと、キッチンやトイレなどの設備が充実しているのが特徴です。
軽キャン
軽自動車をベースにしたコンパクトなキャンピングカーのこと。維持費が安く、小回りが利くため、取り回しが非常に楽です。
フルコン(フル・コンバージョン)
シャーシから居住部分まで、すべてをキャンピングカーとして専用設計された大型モデル。まさに「走る家」とも言える最高峰のキャンピングカーです。
トレーラー(キャンピングトレーラー)
車に牽引される居住用トレーラーです。牽引車と切り離して使えるため、旅先ではトレーラーを置いて、牽引車だけで観光に出かけることができます。
車中泊装備・パーツに関する用語
ベッドキット
車内にベッドを設置するための組み立て式キットのこと。車種専用のものが多く、後部座席や荷室のスペースに合わせて設計されています。フルフラットシートだけでは足りない車内の凹凸をなくし、快適な就寝スペースを確保するために非常に重要なアイテムです。
サブバッテリー
車のメインバッテリーとは別に搭載する電源のこと。エンジンを停止した状態で、冷蔵庫や照明、電子レンジといった電化製品を使うために使用します。メインバッテリーへの負担を避けるのが目的です。
走行充電システム
車のエンジンが動いている間に、メインバッテリーからサブバッテリーへ電気を送り、充電するシステムのこと。これにより、長距離移動中にサブバッテリーを効率よく充電できます。走行充電システム使う機械を「アイソレーター」といいます。
FFヒーター
車の燃料(ガソリンや軽油)を使って温風を出す暖房機。エンジンをかけずに車内を暖められるため、一酸化炭素中毒の心配がありません。冬の車中泊では必須級の装備です。
インバーター
車のバッテリーから供給される直流(DC)の電気を、家庭用家電が使える交流(AC)に変換する装置。これがあれば、車内でスマホやパソコンを充電したり、炊飯器を使ったりできます。
ポータブル電源
持ち運びが可能な大容量バッテリー。サブバッテリーシステムを組むより手軽で、ソーラーパネルから充電できるタイプも多いです。僕も最初にポータブル電源から車中泊を始めました。
フルフラットシート
座席をすべて倒し、荷室と一体化させて平らな就寝スペースを作り出すことができるシート仕様のことです。車中泊カスタムの第一歩として重要になります。
オーニング(サイドオーニング)
車体側面に取り付ける、引き出し式の日よけ・雨よけのこと。キャンプ時にリビングスペースを拡張できるため、非常に便利です。
ポップアップルーフ
車の屋根を跳ね上げて、就寝スペースや居住空間を広げる装備。限られた車内空間を有効活用できるため、軽キャンパーやバンコンでよく採用されています。
ルーフテント
車の屋根に設置するテント。展開すると車の上で寝泊まりできるため、地面の凹凸や傾斜を気にせず、快適に過ごせます。
ギャレー
キャンピングカー内にあるミニキッチンのこと。流し台やコンロを備え、簡単な調理ができます。
その他 アウトドア・キャンプグッズ用語
クーラーボックス
食材や飲み物を冷やしておくための箱。車中泊では、電源が不要なハードクーラーや、車載冷蔵庫として使える電動タイプなどがあります。
シェード/サンシェード
窓ガラスに取り付けて、外からの視線を遮ったり、車内の温度上昇を防いだりする目隠しのこと。僕もDIYでパネルを自作しましたが、プライバシー保護と断熱効果で非常に役立ちます。
LEDランタン
キャンプや車中泊の夜を照らす照明器具。燃焼系(ガソリンやガス)と違い、一酸化炭素中毒の心配がなく安全です。モバイルバッテリー機能が付いているものもあり、スマホの充電にも使えます。
スポットクーラー
夏の暑い車内を部分的に冷やす小型のクーラー。家庭用エアコンのように車内全体を冷やすことはできませんが、ピンポイントで涼を取るのに役立ちます。ポータブル電源などで動かすのが一般的です。
ポータブル扇風機・サーキュレーター
夏の暑い車内を涼しくするアイテム。USB充電式やバッテリー式のものが多く、コンパクトで持ち運びやすいのが特徴です。車用網戸と組み合わせて使うと、より効果的に空気を循環できます。
デジタルガジェット・安全グッズ
- 一酸化炭素中毒チェッカー: 車内でガスバーナーやFFヒーターを使う際に必須のアイテム。目に見えない一酸化炭素を検知し、アラームで危険を知らせてくれます。
- 温湿度計: 車内の温度や湿度をチェックするためのガジェット。特に夏や冬の車中泊で、熱中症や結露対策に役立ちます。
- 車載用WiFiルーター: 車内でインターネットを使いたいときに便利。場所を選ばず、パソコンやスマートフォンを接続できます。
- 電圧計: サブバッテリーの残量を正確に把握するためのアイテム。バッテリー残量を常に確認することで、安心して電気を使えます。
寝袋(シュラフ)
車中泊やキャンプでの就寝時に使う袋状の寝具。夏用から冬用まで様々な種類があり、使う時期に合わせて選ぶのがおすすめです。布団だと場所を取るので、コンパクトに収納できる寝袋は非常に便利です。
ポータブルトイレ
車内に持ち運べる簡易的なトイレ。特に女性や子供がいる場合、深夜のトイレが不安なときに安心です。
収納グッズ(天井ネット・シートバックポケットなど)
限られた車内空間を有効活用するためのアイテム。天井ネットやシートバックポケット、折りたたみコンテナなどがあり、散らかりがちな車内をすっきりと整理できます。僕も100円ショップのアイテムを駆使して、車内の収納を増やしました。
車中泊スタイル・文化に関する用語
道の駅泊
文字通り、道の駅を利用して車中泊をすること。ただし、道の駅は休憩施設であり、正式な宿泊は原則禁止とされている場合が多いので注意が必要です。
RVパーク
「Recreational Vehicle(RV)」向けの有料宿泊施設。電源や水道、トイレといった設備が完備されており、安心して車中泊ができます。
オフグリッド車中泊
外部の電源(RVパークなど)に頼らず、車載のサブバッテリーやソーラーパネルといった設備だけで車中泊をするスタイル。
バンライフ(Vanlife)
バンを改造して旅や生活の拠点とし、自由な生き方を楽しむライフスタイル。車中泊文化から生まれた、海外でも人気の高い言葉です。
法律・ルール関連用語
4ナンバー
商用車に与えられるナンバープレートの区分。貨物車とも呼ばれます。車体サイズや積載量に規定があり、僕のタウンエースや軽バンのエブリイ、アトレーもこの区分にあたります。5ナンバー車(乗用車)に比べて自動車税が安価ですが、車検は毎年受ける必要があります。
8ナンバー
キャンピングカーとして登録された車両に与えられるナンバー区分。特種用途自動車と呼ばれます。このナンバーを取得するには、車内の構造や設備の要件を満たす必要がありますが、税金などが優遇されるメリットがあります。
車中泊可否
駐車場や施設で車中泊が許可されているかどうかを示すルールです。場所によっては「休憩のみ可」「宿泊禁止」などのルールが設けられています。
車検対応
カスタムや架装が日本の法律(道路運送車両法など)に適合しているかどうかを表します。車検対応でないと、車検に通らなかったり、違反になったりする可能性があります。
難燃性(素材)
燃えにくい性質を持つ素材のこと。キャンピングカーや車中泊車両のシート、カーテン、マットなどの内装材には、この難燃性が非常に重要です。
特に、公益財団法人日本自動車輸送技術協会(JATA)が定める「自動車内装材料の難燃性試験」があり、これに適合した素材は「難燃性試験証明書」が発行されます。DIYで内装をカスタムする際は、安全のためにもこの証明書がある素材を選ぶのがおすすめです。